近い将来発生が懸念される太平洋沖の地震において、広い範囲で津波による被害が想定されています。そこで私たちは、市民及び社会インフラの安全性の確保を目的とした防波堤の嵩上げ工事に伴い、設計・施工に資する地盤情報の収集を目的とした地質調査を実施しています。
MEMBER
防災・保全 道路防災課
-
令和2年入社
Wさん
-
令和3年入社
Nさん
やったこと
- 防波堤かさ上げ工事における地質調査
- 基礎地盤解析
- 液状化判定
やりがい
安全・工程管理および近隣住民の配慮に焦点を当てた調査計画の策定は、非常に困難な作業でしたが、これらの取り組みが市民と社会インフラの安全を確保する一翼を担っていることを認識し、大きな達成感を感じることができました。
新しい取り組み
地震により液状化現象が発生する可能性を考慮し、調査地点の各土層を対象に液状化判定を行っています。
パブリックコンサルタントの強み
他部署(海洋港湾分野)との緊密な連携により、防波堤の設計条件を把握することが可能です。それをもとに地質調査計画を緻密に策定しています。
PROJECT
05
担当領域:
- #動植物調査・保全計画
- #保全対策検討・実施
- #CIM/i-Constraction対応
ブルーカーボン推進に
向けた藻場分布調査手法の取り組み
- 環境・自然
- 情報・技術
地球温暖化対策において、二酸化炭素(CO2)排出削減と大気中のCO2削減は極めて重要です。近年、海藻やその他の水生植物が水中のCO2を吸収する役割に注目されています。国の研究機関は、海藻の藻場を保全・拡大する取り組みの一環として、藻場の「CO2吸収効果」を調査しています。しかしながら、これまで海藻などの調査は従来、人間による近接視察に頼っており、これには時間と費用がかかる課題がありました。そのため、我々は遠隔探査技術(例: ドローンなど)を活用して、作業の効率化を図ることに取り組んでいます。
MEMBER
防災・保全 河川・海洋港湾課
-
平成7年入社
Yさん
-
平成5年入社
Sさん
-
平成25年入社
Sさん
環境・自然 環境調査課
-
令和2年入社
Kさん
情報・技術 測量調査課
-
平成17年入社
Tさん
-
令和4年入社
Mさん
やったこと
- 従来の手法による藻の調査
- 水質・泥質の調査機器を使用した分析
- 遠隔探査技術を用いた藻の調査)
- ドローンで撮影した画像の解析(オルソ画像生成)
- 水中ドローンで撮影したデータ解析(3Dモデル)
やりがい
新たな調査手法の探求は非常に印象深いものでした。高度な水中ドローンの操作技術と緻密な計画が必要な中、初回の試行では効率改善の成果を得ることができませんでした。しかし、初回の結果を元に水中ドローンの潜航経路やカメラ設定の調整を行い、2回目の調査でプロジェクトへの貢献を実感することができました。
新しい取り組み
「CO2吸収効果」の調査を効率化するため、従来のアプローチに加え、遠隔探査技術(ドローンおよび水中ドローン)を導入しました。水中ドローンを用いた調査では、藻や基質(ブロックなど)の撮影を行い、それを3Dモデル化し、藻の量・種類・付着生物・基質の状態などを評価しました。この技術の実用化には多くの課題が待ち受けていますが、私たちにとって大きな挑戦であり、成果に期待しています。
パブリックコンサルタントの強み
私たちの強みは、河川・海洋港湾課、環境調査課、情報システム課の3つの部署が緊密に連携し、各々の専門知識を結集して業務を効果的に遂行することです。発注者からは、適切な部署と人員が協力して効率的な対応を実現し、この姿勢が高く評価されています。さらに、未知の分野にも柔軟に対応できるため、ともに働く従業員の不安も軽減されています。
PROJECT
07
担当領域:
- #多自然型川作り
- #保全対策検討・実施
川の学習会
子供たちへの準備とサポート
- 物流・食
- 環境・自然
河川の整備によって、治水安全度の確保とともに淵や河原の形成など、魚類の生息環境の保全と子供たちの川遊びの場所を創ることができました。『かわ塾!網走川』は、地元の河川環境を次世代に継承する目的で、子供たちに川の自然体験を提供する学習会です。このプログラムは令和4年度で12年間にわたり続けられており、私たちは河川管理者や教育委員会と協力し、講師との調整、現場の事前準備、開催サポートなど、あらゆる側面を担当しています。
MEMBER
環境・自然 環境調査課
-
平成8年入社
Aさん
-
平成8年入社
Uさん
-
令和3年入社
Hさん
やったこと
- イベント前の段取り:(主催者と連絡・下見・安全確認)
- 現地学習会「かわ塾!網走川」サポート:(会場設営・昼食の用意・子供たちの川中サポート・救護)
やりがい
現地学習会では、川歩きの練習から魚取り、川流れ体験まで行います。地元の子供たちの多くが初めての川遊び。最初は恐れる子もいますが、一度体験すると、楽しさに夢中になります。準備は大変ですが、子供たちが笑顔で「楽しかった」と言ってくれることは、次年度への大きなやりがいです。
新しい取り組み
現地学習会で大切なのは、大人も子供も安全かつ楽しい活動です。そのために、事故を防ぐことが最も重要です。河川での安全確保は通常の業務では学びにくいため、職員はRAC(川に学ぶ体験活動協議会)の講習を受け、子供たちの川中サポートに備えています。
パブリックコンサルタントの強み
普段から河川に関わる生き物調査に携わっているため、職員が川の成り立ちや生物に詳しいことが強みです。このため、子供たちに川の生き物のことを何か聞かれた場合も、その場で的確に答えることができ、現地学習会も盛り上がります。また、現地学習会を長年サポートしてきた経験から、活動箇所の危険エリアなどを熟知しているため、関係者に情報提供も可能です。
PROJECT
08
担当領域:
- #多自然型川作り
- #動植物調査・保全計画
- #保全・維持管理
- #保全対策検討・実施
イトウ保全のための
魚道整備
- 物流・食
- 環境・自然
河川には過去に様々な目的で、落差工や床止め、取水堰などの横断工作物が設けられています。しかし、これらの構造物が地質や流量変動、流域特性に合わない場合、損壊や過剰な落差を引き起こす可能性があります。また、これらの施設は川を移動する魚類にとって障害となります。道北の河川において、遡上できないイトウ(絶滅危惧種)個体群と問題のある工作物を特定し、産卵遡上経路を確保するために、床止め5基への魚道整備の提案を行いました。
MEMBER
環境・自然 環境調査課
-
平成13年入社
Tさん
-
平成27年入社
Iさん
やったこと
- イトウの産卵遡上時期と個体数
- イトウの産卵遡上を阻害している床止めの特定
やりがい
ある年の調査中、イトウが床止めを遡上しようとして水叩きに乗り上げ、身動きが取れなくなりました。これを映像で記録し、すぐに発注者にイトウ保護のための魚道必要性を提案し、計画が実現しました。イトウの保全への貢献を感じた瞬間、大きなやりがいを感じることができました。
新しい取り組み
川のイトウ個体数が極めて少ないことがわかり、状況は危機的です。そこで、最新のDNA検出技術を導入して、遡上個体を追跡する方法を開発中です。これにより、コスト削減と迅速な情報収集が可能になり、生態系保護に向けた努力を強化します。
パブリックコンサルタントの強み
私たちは大きな1級河川から、砂防や農業で整備される幅1mの小川まで、多岐にわたる現場経験を積んでいます。特にイトウという魚種は、大河川や湖で成長し、末端支流で産卵する特異な生態を持っています。私たちは中小河川に通年で注視し、その生態系を理解することで、イトウの再生産環境における問題を迅速に察知し、対策を講じることができます。
PROJECT
09
担当領域:
- #漁場調査設計
- #動植物調査・保全計画
- #保全対策検討・実施
水産資源の回復・増大を
目的とした魚礁効果と生物調査
- 物流・食
- 環境・自然
現在の日本の漁業生産量はピーク時の約半分まで減少し、漁場を取り巻く状況は磯焼けや沿岸域の開発により、水産生産の産卵・育成の場が大幅に減少しています。そこで、水産資源の回復・増大を目指し、生態系全体の生産力を向上させるため、生物調査を通じて水産生物の生活史に基づいた情報収集を行い、魚礁整備の効果に関する情報を収集しました。また、魚礁整備の効果を定量的に評価し、今後の効果的な漁場整備への貢献を目指しています。
MEMBER
防災・保全 河川・海洋港湾課
-
平成7年入社
Yさん
-
平成25年入社
Sさん
やったこと
- 底質調査(採泥器で底質を採取し粒度分布、CODを分析)
- 稚仔魚調査(ソリネットで稚魚を採取し種の同定)
- 底生生物調査(採泥器でベントスを採取し種の同定)
- ROV調査(無人潜水機を使用し魚礁の魚の集まり状況を調査)
- 漁獲調査(刺網や釣りにより漁獲し、胃内容物を調査)
やりがい
漁獲した魚類が何を食べているのか、胃の内容物を調べる調査を実施しました。漁獲した魚は1000匹以上、生態を確認するため、直ぐに解剖と胃の採取を行います。深夜までかかりましたが、全て終わった時には達成感を得られました。
新しい取り組み
潜水士での調査が困難な水深100m地点の生物調査はROV(無人潜水機)を使用。漁礁施設の周りに蝟集する魚類を観察し、魚種と蝟集量、漁礁付着生物を確認しました。
パブリックコンサルタントの強み
設計業務を中心に展開している中で、生物調査プロジェクトを通じて生物学に関する専門知識と経験を活かすことができます。
PROJECT
10
担当領域:
- #保全対策検討・実施
国定公園と湖口の保護を
目的とした測量調査
- 環境・自然
海では波浪や沿岸流により砂などの移動が海底で発生しています。砂が移動すると、「堆積」と「洗堀」による地形変化が起こり、海域での様々な活動に支障をきたす恐れがあります。サロマ湖は網走国定公園であるワッカ原生花園が湖を囲うように外洋との境界を砂で形成しており、さらに漁船が外洋へ往来できるように人工的に湖口を作っています。このため、原生花園の保護や湖口の埋没を把握するために汀線変化や海底地形を定期的に把握することを目的として深浅測量を行っています。
MEMBER
防災・保全 河川・海洋港湾課
-
平成5年入社
Sさん
-
平成7年入社
Yさん
-
平成7年入社
Kさん
やったこと
- 基準点/水深/汀線測量実施
- 4回の時期で地形変化確認
- 深浅図と横断図作成・報告
やりがい
網走国定公園内での作業は規制が厳しいですが、原生花園の保護と湖口の埋没の防止に貢献できる環境の中での仕事は非常にやりがいがあります。また、作業のため、普段立ち入ることができない角度からサロマ湖を見ることができます。
新しい取り組み
陸上部の横断地形や汀線近傍は、無人飛行機(UAV)を取り入れ、グリーンレーザー測量で行っています。
パブリックコンサルタントの強み
測量調査課との連携により、バックアップ体制が整っています。現地状況を共有し、複数の担当者が日程を調整して協力体制を築くことで、負担を減らすことが強みです。
農業用明渠排水事業で整備された河川において、縦断勾配の緩和等のために構築された落差工により水面差が生じ、従来上流域に遡上、産卵を求めていた魚類等への障害を解消するための整備計画であり、対象魚種以外の小型魚、底生生物が従来の河川形態と同様な自由に河川内を遡上、降下が可能な施設作りを目指すことを目的としました。
MEMBER
防災・保全 河川・海洋港湾課
-
平成29年入社
Iさん
やったこと
- 流況調査:対象魚種遡上期での水深・流速等の調査
- UAV空撮:対象ヶ所の空撮、点群データの作成
- 魚道の設計:魚道工本体、護岸工等
- 魚道の完成形を3Dモデル化
やりがい
現況の河川や水生生物に最適な魚道は何かを試行錯誤しながら調査、設計を行ったため、施工後の完成した魚道を実際に見て、大きな達成感とやりがいを感じました。
新しい取り組み
現況の斜面や凹凸などの複雑で分かりずらい地形をレーザードローンにより測量し、3DCADで可視化を行いました。また、魚道の3次元モデルを作成し、3次元化した地形と重ね合わせることで、周辺地域の住民など、誰が見ても完成形をイメージしやすい説明資料を作成しました。
パブリックコンサルタントの強み
総合コンサルタントである当社として魚類、生物の生態や行動、構造物が環境へ及ぼす影響などの知識に長けている様々な課の担当者からの適切なアドバイスを参考にすることができ、正確且つ安全、的確な業務の遂行、成果品を完成することができることが強みであり、農業農村整備事業貢献している。